SEコラム bP.  
「5250 BAR CODEハンディ ターミナル 導入編」

   2005年6月 ハンディターミナルの導入プロジェクトに参加し、2005年11月無事カットオーバーにしました。
 今回のシステムは、生産管理の一部で、ロット管理を支援するシステムでした。

@業務の改善のポイントをご紹介します。

 結果的に、意外だったのが、iSeriesから直接制御するラベルプリンターの有効性でした。図1に概略図を書きましたが、5250(グリーンスクリーン)画面からラベル印刷の指示を行うと、ラベルが発行され、同時に、製品の出来高が更新されます。
 今まで、ラベル発行と、出来高入力が別々だった業務を統合できたのです。
「なんだ、これだけか!」と思われるかも知れませんが、この業務には、「ロット管理」がつきまとっています。何桁ものロット番号を毎回、毎回入力していたのです。

図1:基幹システム直結のラベルプリンター

 簡単に説明すると、PCにバーコードリーダーを付け、ロットb5250の画面に読み込み、ラベル発行をします。
(ここでは、ハンディターミナルを使用しません。もともと、机の上で行っていた業務です。)

 業務の一部にフォーカスして、改善点を書いていますが、この前作業として、どうやってバーコードを準備するか。などなど、関連してシステム化しなければならない部分があります。要件定義を始めると、この上流の作業工程へメスが入ります。

 そんな、上流の作業工程へ進んだ中で、製品の一次加工製品(ロット)の品質を全て検査する業務がありました。一次加工した製品(ロット)を一部部分切り取って品質検査を行います。その品質検査の部門が、製造工場とは別の場所にありました。
 「品質検査が終了した一次加工製品(ロット)しか二次加工する事は出来ません。」品質検査状況を、ハンディターミナルで確認可能にしました。工場の倉庫では、一次加工製品(在庫)の目の前で、二次加工への使用の有無を、リアルタイムに確認する事が出来るようになったのです。(図2)
 しかし、毎回、毎回、使用して良い製品をハンディターミナルを使用して確認するのは業務上、無理がありました。そこで、登場するのが、無線LANのモバイルプリンターです。ハンディーターミナルと一緒に持ち歩き、品質検査で合格した製品には「OK!ラベル」を発行し、現品に貼り付けます。

図2:製品・原材料の情報をリアルタイムに共有


 iSeriesのプログラムでは、製品コードとロット番号を入力すると、その品質に関する情報を表示し、合格品は「OK!ラベル」が発行可能で、不合格品はラベルが発行できません。非常に単純なプログラムです。
 (上記の「入力」の部分は、「バーコードを読み込む」とご理解下さい。)

 と、業務改善の内容を記載しましたが、カットオーバー後にお客様に聞いた一番の良かった点は、「工場から製品を出荷する業務」との事でした。
 システム的には、さほど、難しい仕組みを作った訳でもなく、導入チームとしては、「あれ?」って感じでした。
 業務作業の上流がしっかりシステム化されると、業務作業の下流は、自動的に恩恵をうけるのですね。

A製品のご紹介

 さて、弊社は、iSeries(AS/400)の開発を主体としており、私も、iSeries(AS/400)のシステムエンジニアです。今までハンディターミナルは、PCのクライアントサーバー型が主体で、iSeries(AS/400)の外部のソリューションとして考えていましたが、今回はその考えをくつがえす製品の導入となりました。今回使用した主な機器をご紹介します。

最初に製品紹介された商品

unitech PT930

CPU:206MHz
O/S:日本語Windows CE 3.0
5250エミュレータ搭載(TCP/IP接続)
ディスプレイ:3.8インチ
キーボード:16キー
バーコードスキャナ:
JAN、ITF、EAN128、Code39 他14種類
I/F:PCMCIAスロット×1
(IEEE802.11b無線搭載)
IrDA×1
RS232Cポート×1 
サイズ:縦173×横87×高41mm
重量:本体285g 無線カード45g バッテリ85g



5250エミュレータを搭載し、無線LANカードを搭載したiSeries(AS/400)に直接接続できるハンディターミナルでした。iSeries(AS/400)のSEとして、これなら楽勝ね!と思わせる商品です。

実際に導入した機械
unitech PA962

特長
バーコードスキャナ内蔵
基幹システムに直接接続可能な豊富なソフトウェア群
(5250/3270・VTエミュレーター・ICAクライアント)

主な仕様
O/S:日本語Windows CE.NET 4.2
ディスプレイ:カラー液晶ディスプレイ
キーボード:19キー(バックライト付)
バーコードスキャナ:
JAN、ITF、EAN128、Code39 他14種類
サイズ:縦185×横87.6×高43.3mm
重量:本体442g(バッテリ含む)Cisco無線カード45g

で、実際に導入したのは、カラーモデルになりました。
5250の画面で、カラーが使えるのが利点です。しかし、・・・


「青」   △昔、使用を避けていた。
「緑」   ○
「ピンク」 △使用を避けている
「赤」   ○
「水色」 ×罫線が付くので使用したくない。
「白」   ○
「黄色」 ×罫線が付くので使用したくない。
そう、5250で使用できる色は限定されています。
普段、使用するのは、標準の「緑」、その他が「白」、「赤」、「青」である。
色、ふえないかね・・・。

 今回、導入のポイントとして、お客様の評価を受けたのは、iSeries(AS/400)に直接接続して、基幹システムのデータとリアルタイムに連携が出来る事ではないかと考えています。それを支える機器として、あと、2つの機械が存在します。

(1)無線LAN関連
(2)ラベル・バーコードプリンター

(1)無線LAN関連
無線LANは、昨今、一般家庭にも普及しており、一般的な商品となっている。しかし、その反面、企業で採用する場合は、注意が必要である。
そこで、iSeries(AS/400)SEである私の苦手分野、無線LANのセキュリティの話になります。
「証明書が何?」とか、「EAPがどう!」とか、「WEPが何?」とか、意味不明です。この部分は、我が親会社の日本電通鰍ノお任せする世界であった。
無線LANのアクセスポイントです。
Ciscoです。
LANケーブルから電源供給されるのに驚いてしまった。
認証アプライアンスサーバー
Net'AttestEPS-ST02

iSeries(AS/400)のSEにとっては、謎の箱である。


(2)ラベル・バーコードプリンター
 ハンディターミナルで読み込むバーコード(今回はCODE39)を印刷する必要があります。
 お客様の要件で、今回は、下記の2機種を使用しました。両方とも、iSeries(AS/400)から直接出力する事が出来、出力データはRPGで制御できるとの事で、採用となりました。
Zebra QL420

特長
無線モバイルプリンタ
IBM iSeriesから標準プリントデバイスとして認識
IEEE802.11b標準Cisco無線搭載
操作性・耐久性に優れたH/Wデザイン
長時間使用可能な大容量バッテリー
主な仕様
印字方式:ダイレクトサーマル方式
最大印刷領域:99.1mm
印字ヘッド密度:203dpi (8dots/mm)
最大印刷速度:76.2mm/秒
対応バーコード:主要バーコード(15種)
対応2次元コード:QR、PDF417、Maxi Code
サイズ:幅152.4×高190.5×奥行76.58mm
重量:907g(バッテリ含む)
Zebra 2844-Zi-NET

IBM iSeriesから標準プリントデバイスとして認識
デスクトップモデル
サイズ:幅 201×高170×奥行213mm

主な仕様
印字方式:ダイレクトサーマル方式(TLPは熱転写方式)
最大印刷領域:幅4.09“/104mm
印字ヘッド密度:203dpi (8dots/mm)
最大印刷速度:102mm/秒
最大用紙ロールサイズ:127mm (外径)
対応バーコード:主要バーコード(19種)
対応2次元コード:QRコードを含む全7種
インターフェイス:RS232Cシリアル、双方向パラレル
オプション  ZebraNetイーサネットプリントサーバ
重量:1.3Kg

 で、どうやって、iSeries(AS/400)からラベルを印刷するの?と、なったのですが・・

 リモートOUTQ(HTP(Host Print Transform))というiSeries(AS/400)の機能を使用して印刷するだけでした。

 CRTOUTQでOUTQを作成する際のプリンターのIPアドレス等などを指定し、このOUTQに印刷データを作成すると自動的に出力されます。ホスト側でコード変換を実行するのでCPUに負荷がかかります。
 お客様のiSeries(AS/400)の性能が良かったので、何の問題もありませんでしたが、昔、この機能で基幹システムの帳票を全て出力する事例が有り、パフォーマンスの問題を聞いていました。多少、危険性を感じましたが、これも、CPU性能の進化ですね。

 実際の印刷プログラムの作成は、普通の印刷プログラムではなく、ラベルプリンター専用の制御コードをRPGに組み込んで、印刷する物でした。
 ラベル上の絶対位置をピクセル単位?で指定して、文字サイズ指示し、文字を印刷します。バーコードも同様に、バーコードの種類、サイズ、そして印刷位置を指定します。制御コードは、販売会社の支援を受け、RPGへの組み込みを実施しました。
(制御コードは、英語マニュアルしか無かった。)
 また、お客様の要望で、QRコードをラベルに印刷する事となっていたが、プログラムとしては、データの前後に制御コード付けるだけで、CODE39の印刷と特に変わりはなかったです。

 10月中旬には、全てのプログラムが完成し、システムテストを実施、11月上旬無事本番稼動となりました。
 本番稼動後、トラブルの報告も無く、安定稼動していると考えられます。

 今回は、新しい機械を4種類(正確にはご紹介していない物があと3種類)も扱ったので、機械の仕様に振り回される。プロジェクトでした。

問い合わせ

HOME